№102 「当事者になりやってみればできる!」

社長メッセージ
新日本ビルサービスの次代を担う若々しい31期生14名の皆さんと生涯青春! !

能登半島地震を自分ごとに

 2024年1月1日(月)16時10分、能登半島で最大震度7の地震が発生し2月4日現在、石川県の発表では死者240人、災害関連死15人、安否不明12人となる甚大な被害となっています。年末に帰省した多くのご家族もおられ、これからお正月のお祝いをしようという最中に、まさかの地震で何も考えることもできない状況で、無念の思いでいっぱいだったと思います。
 石川県は積雪で一段と寒さが増す中で、停電と断水のほか、道路網の遮断などライフラインの復旧目途がたたず、1万4000人を超える方々の厳しい避難生活が続いています。

 人間は自分が当事者にならないと本当の痛みや、愛する家族が突然亡くなるどうしようもない悲しみ、何が真実なのか分からないのだと思いました。今、私たちは温かい食事ができ、水洗トイレが使え、お風呂に入れ、朝起きて元気に仕事に出かける日常生活を過ごしています。平和な日常生活ができることがどれだけ幸せなことか当たり前になって、感動も感謝も沸き上がらないのです。でも、いつか必ず自分にもまさかの事が起きるのです。
 京都大学の鎌田浩毅教授(地震・火山学の第一人者)は次のように繰り返し著書やマスコミを通じて発信しています。
「東日本大震災の結果、今後10年から20年くらいは、いつどこで首都直下型地震が起きてもおかしくない、と考えた方が良いでしょう。3・11以後、首都圏の地下で起きる地震活動が、明らかに活発化しています」
「東海・東南海・南海の3つで同時発生する“連動型地震”という南海トラフ巨大地震の起きる時期について、過去の経験則やシミュレーションの結果から、地震学者たちは西暦2030年代には起きると予測し、私自身も2040年までには確実に起きると思います。京都大学前総長で地震学者の尾池和夫氏も2030年から2040年には起こると推定しています」
 つまり、首都直下型地震はいつ起きてもおかしくなく、西日本・南海トラフ巨大地震は2030年から2040年には確実に起きるのです。

 名古屋大学教授・減災連携研究センター長の福和伸夫氏も次のように警鐘を鳴らしています。
「東海・東南海・南海の三連動地震が起きたら日本経済は破綻する、と予測する専門家も少なからずいます。もし、東南海地震のあと短時間で東海地震が首都圏を直撃した場合には、国家機能が麻痺する恐れすらあります。あまりにも広域で災害が起きるため、周辺地域からの救助や支援は甚だしく遅れることになるでしょう。
 内閣府の中央防災会議によれば、5連動地震による被害想定は犠牲者32万人、全壊する建物238万棟、津波によって浸水する面積は1000万平方キロメートルとしています。東日本大震災の被害総額の試算は20兆円~25兆円くらい、GDPでは3~4%とされていますが、西日本大震災の被害予想はおおよそ10倍以上になり、少なくとも270兆円に達すると試算する専門家もいます。日本人にとって最大の課題は、こうして予測された西日本大震災に対していかに力を合わせて迎え撃つか、なのです」
「 “減災”の成功を支えるキーフレーズは、 “たったいま自分ができることから始める” ということです。多くの人は、地震の危険性は理解していても、それが“納得”できていないから動かない。腑に落ちていないから。体に染み付いていないからです。お金のかからない家具の転倒防止でさえ、面倒だからと言って先延ばしにしてしまう。決断はしても、なお “行動” に踏み出せない人がいます。誰も解決策を示してくれないからです。お金の話が分からない、詳しい工法が分からない、信頼できる業者がいない…。もう一歩、背中を押してあげる人が必要です。」
 新年に当たり、新日本ビルサービスの社長として「防災本部」をいち早く立ち上げることを決意しました。社員と家族の命と安全を守るために、もう一歩、背中を押してあげる役割を果たしていく覚悟です。さわやか社員の皆さんもぜひ当事者になってください。当事者になり、やってみればできるのです

自分のできることをやり切る

 会社を経営していると様々な事が起きます。ときには “まさか” の想定外の事が起こり、心身共に大きなダメージを受けます。でも社長は下を向いて暗い顔をしてはならない。どんな時にも逃げてはならない、明るく元気にさわやかに、自分のできることをやり切る。今日一日にベストを尽くすことだと自分自身に言い聞かせています。でも、あまり肩に力を入れ過ぎずに…。
 最近本社2階事務所のデスクを増設しましたが、1階の社員食堂を執務デスクに使っても満席になり、いつの間にか大きな組織になったなと感慨深いものがあります。本社員125名、さわやか社員さんを含めて1600名を超える組織となり、社長として経営チームとして、もっともっといい会社に成長しなければならないと責任の重さを実感しています。
 若い社員がどんどん成長し、固有技術を標準化・システム化すべく自発的に取組んでおり、直営チームが清掃革新に挑戦し、設備点検から修繕工事へと多能工化し、清掃ロボット導入・運用管理、デジタルファシリティマネジメントへ進化向上しようとしています。次世代を担う社員の成長は社長として本当に嬉しく、心強く、大きな手応えを感じています。

 2023年3月開催のWBC (ワールドベースボールクラシック) で栗山英樹監督率いる侍ジャパンが、アメリカを打ち破り見事世界一になった感動は今も蘇ってきます。栗山監督が毎日書き続けている栗山ノートは僕の心に火を灯し、力と勇気と信念を与えてくれます。
「できるか、できないかは関係ない。やるか、やらないかだけが大切なんだ何が起ころうとも目の前の物事にすべてを尽くす、自分のできることをやり切る」
「チームの戦いや自らの采配を整理して、翌日以降の試合に備える。次はより良い判断ができるように。それだけでなく、もっと素早く判断できるように。選手 (社員) たちがもっともっと輝けるように。選手 (社員) のために、チーム (会社) のために、監督 (社長) の自分に何ができるのか。何をしなければならないのか。自らの役割を自問自答する日々を送りながら、私は野球 (経営) を学び、人生を学んでいきました」「野球を、スポーツを通じて、笑顔の広がる社会を作りたい。子どもたちに、明るい未来を届けたい。私はいつもあなたの人生を本気で応援しています」

 新日本ビルサービスを創業した時の熱意と情熱、お客様と働く社員を一番尊重すること、「時を守り、場を清め、礼を正す」当たり前のことを実行することが如何に大事なことか、私たちが培ってきた社風を継承していくこと。そして社長の僕が、次代を担う若い社員と現場を支えるさわやか社員さんがもっともっと輝けるようにしたい。そのために自分ができること、何をしなければならないか、いくつになっても真剣に学び実行していきます。
 私たちのビルメンテナンスを通じて、多くの人達に笑顔が広がる、明るい未来を届けるために…
 新日本ビルサービスのVISION「ファシリティに集う人々が、愛と笑顔に包まれた躍動する世界の実現」に向けて、さわやか社員の皆さんと共に生涯青春で挑戦してまいります。

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